ミニの歴史
ミニの1959〜2000の41年の歴史に特筆すべき点は基本スタイルの保持。
その偶然の産物を産んだのは時代の背景にあった。
オイルショックで求められたのは、小さなボディと大人4人と荷物が納まり、なお経済的である事。
そのため、省スペースの為に、エンジンとミッションは2階建てとなりミッションはデフごとエンジン
のオイルパンの中に収納。エンジン、ミッション、デフを合体させ、自動車史上初のFF(前輪駆動)
でエンジン横置き搭載という画期的なメカニズムが産まれた。
タイヤをボディの4隅ギリギリに設置するレイアウトや4輪独立懸架サスペンション。
10インチホイールのタイヤを開発・採用することによる重心の低下と安定性。
ゴムの反力を利用したラバーコーン式。
モノコックで形成されたボディと駆動軸の中心にのったエンジンとのバランス、足回りの安定が
類まれなるコーナリング性能を実現。
省スペースの偶然の功績が、自動車工学の奇跡とまで呼ばれるミニを生み出したのかも
モーリスとオースチンの合併会社「BMC」から『ミニ』誕生。
1959/08/26が記念すべき誕生日。 社命により、アレック・イシゴニス氏プロジェクトで開発される。
(彼は、この功績で、英国皇室からサー(爵)の称号を授かる)。
「オースチン」「モーリス」の2ブランドで発売。 違いはグリルとボンネット・トランクのバッチ。
合併されてもなお、同じ車を違うブランドとして売るのが英国魂。
最高出力(34ps/5550rpm)
1961/10 『ミニクーパー』誕生。
ジョン・クーパーによって1000台限定を条件に生産を決定。 ハイチューニングなミニの登場で、若者のハートをとらえた。
(会社側は、当初はコンセプトの違いから渋ったのだ) 848cc・34psから、997cc・55psへパワーアップ したエンジン
を積み、最高速度は140kmに達した。パワーに伴って7インチ のディスクブレーキ、 リモートコントロールタイプ・シフト、クロス
レシオのギア等、トータルバランスを十分に考えたチューン。
1963/4
ミニクーパーを更にチューニング・アップした、 『モーリス・ミニ・クーパーS、オースティン・ミニ・クーパーS』
の登場。 1275cc最高出力(76ps/6000rpm) モンテカルロラリー優勝。
1964,1965,1967
BMCは1968年にレイランドグループと合併し、ミニもMKV より、
「オースチン」「モーリス」の区別がなくなった。
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